後を継がなかった清水甘味堂の長男デカシミの庶務課編その1

仕事関連

僕が清水甘味堂の長男であろることをご存じな方は少なくないだろう。実際のところ子供の頃の自分は後を継ぐつもりだった訳で、そう公言していた時期もあった。(〜十代前半)なぜ継がなかったかと言うと、僕は子供の頃から嗅覚が不安定で、当然味覚にも影響がある。そのことを自分自身が認めた時期があって、味の世界のプロになる資格は無しと清水甘味堂長男の僕は自分自身を「クビ」にしたのである。

そんなデカシミは、側面からの清水甘味堂に対するフォローを庶務課として続けながら現在に至る訳だ。ただその庶務課も人生半世紀をすぎると色々な経験を積み考えも柔軟になってきた。そもそも嗅覚・味覚は不安定ではあっても麻痺している訳ではない。そうするとその変動幅をその時その時の感覚的記憶がどんな時にどう感じるのかをデーターとして積み上げそのデーター収集も半世紀を過ぎるとそれなりの着地点を持てるようになると思えてきたのである。だから味の世界に戻るのか?と言うと、そう言うクロスカウンターな話でもないのだが、後を継いだ弟をもう少し味の世界でフォローできるのではないかとは思っている2020年の幕開けではあったのは事実だ。

で、現在消極的になっている清水甘味堂の喫茶部をもう少し具体的に応援しようと思って、僕の気になる“こうであるべき”を提案しつつその実務に取り掛かっていた矢先、世の中は大きな経済の失速へと突入する事になってしまった。

そうは言っても「食べ物」は生活に密着しており、お菓子を求めて足を運んでくださるお客様が少しでも安心して買い物ができる様になればと言う店側のすべき工夫が庶務課の急務となった。

元々製造工程ではありとあらゆる段階でアルコールによる消毒をしており、不確定要素はやはり接客窓口である。

公共機関の訴える、「誰が無症状感染者なのかわからない状況」の感染媒体にならない工夫の一つとしてその窓口に早い段階から次亜塩素酸水噴霧器を設置していた清水甘味堂ではあるが、飛沫感染をできるだけ食い止める工夫を接客窓口に追加する事になった。

何をするかで言うと、現在色々な接客窓口で設置されている遮蔽ナイロン(ビニール)の設置である。

とはいえ、ちょうど良い場所に遮蔽部材を吊せる場所の無い状況なので、ショーケースの側に枠を立てる事にした。

行きつけのホームセンターで材料を購入。

明けて翌朝、開店前の甘味堂の店先で作業開始である。

手前に図面の様なものがあるが、材料を買うために書いたラフアイデアで、ほぼ現物合わせの体当たりで進めていく。

材料をショーケースに添えてけがいて、カットしていく。

そしてビスの落とし込み穴を開けていく。

両脇の柱になる部分を組み立て。

ショーケース下の、左右を連結する材料や足が開いていかない様にするパーツに左右の柱を固定していく。

立った両脇の柱に天井(?)部分を固定する。

そしてナイロンを吊るす。

ナイロンを次亜塩素酸水噴霧器のスペースを空けてみる作戦に。この状態で2日営業。

パッケージには「透明」と表記されていたナイロン袋だがイマイチ透明度が低い事と、向かって右側が固定されていないためお客様入店時に入り口が開くと風で結構派手にナイロンが揺れると言う事で、ナイロンの貼り方をアレンジする事に。

袋の2辺を切って展開し目線部分の高さまでナイロンは1枚にして左右は枠目一杯に広げ固定。

次亜塩素酸水はナイロン下端とショーケースの間の隙間にカーテンを作りつつお客様側に拡散していく様に噴霧器を設置。

清水 聖一 / Shimizu Seiichi

ベーシスト / PAエンジニア / レコーディング・ミキシングエンジニア / 第七ギョーザソムリエ / ソースカツソムリエ / 豚バラマスター
 
金沢が誇る「何屋さんなのかよくわからないひと」として、日々「秘密」な任務に携わっているが、実際何をしているのかわからない。
 
趣味はベースを購入すること、特技はベースを並べて鑑賞すること。

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THE 清水 聖一