バンド録音 200321 STUDIO LAUT ギターアンプキャビの事を少し。

仕事関連

今回の録音で、好評価だったギターアンプ。

ポイントはキャビだろう。(ヘッドはむしろ安価に入手可能なMarshallで割といろいろなスタジやライブハウスで準備されている。

このキャビ、見た目はRIVERAだが、僕がカスタマイズしている。まあ、元々中古の入手時点で「?」な事がありコンディションも悪かったので、カスタマイズが前提の入手だったのだが。

話は2013年に遡る。

当時、縦置きで19″ラックケースがそのまま乗るギリギリの幅のギター用キャビが必要で、自分的にはオリジナルキャビを作るの一択だった…はずだったが、必要な日に間に合わせるのは少々厳しいスケジュールだった。

しょうがないから12″ 4発のキャビで実務をこなそうと思いはじめていた矢先、近くの中古ショップでこのキャビを見つける。

プライスは、コンディションがそのまま使えるなら安い。が、ローカルで出回る中古のスピーカーのコンディションを信じた事がない。

と言うわけで、買って帰ってコンディションチェック。

当時乗っていたBongoの荷台に鎮座する2台のRIVERA。

見た目ですでに2つのキャビのユニットが揃っていない。

購入店で質問しても音が出る以外のチェックをしていない…と。と言う訳で、当時の「Studio203db」に持ち込んで、明らかにセレッションが入っていると思われる方からバラしはじめる。

ユニットが無事なら左右上下のシャッフルで、セレッションと思われるユニットを上、エミネンスと思われるユニットを下という構成の2本揃いのキャビにするという作戦はあったものの、最初に外したユニットのボイスコイルが擦っているので、まずは付いていたセレッションは使用不能決定。

エミネンスっぽいユニットの方もバラしてみると、出て来たユニットはPEAVEY。

RIVERAに純正でPEAVEYが入る事は無いだろぉ?と思いつつ…2本の内1本はハンダが外れて線がつながっていない。

本当に彼のお店は音出しチェックしたのか…?と思いつつユニット全交換決定。

使うユニットは、90年代にガンマレイがワールドツアーで使っていたキャビから外して置いてあった、古いセレッションG12-100。

エンクロージャー木部の脆弱な部分を補強して、内部配線をmogamiに変更。スピーカーケーブルのプラグを刺すとステレオに切り替わるスイッチジャックも接点が不安定な物なので排除。

組み上げてチャックに入る。

その時の目の前の用事としては、アーティスト持ち込みのプリアンプの音を再生すると言う物だったので、当時持っていたGT-5からの信号をPA用のパワーアンプを使ってドライブ。「RIVERA Q212 Souped-up By Shop203db」のチェックを開始。

縦2発でユニットの軸に角度が付いているので、ユニット間の干渉も少なくクリアーな音。大切にとっておいたユニットも良い音。と言う事で実戦配備。

現在に至る。

今回の様にレコーディングでも、2発キャビはマイクの設置で様々な位相干渉も作り出し易い。良い音の2発キャビは、絶対おすすめである。

清水 聖一 / Shimizu Seiichi

ベーシスト / PAエンジニア / レコーディング・ミキシングエンジニア / 第七ギョーザソムリエ / ソースカツソムリエ / 豚バラマスター
 
金沢が誇る「何屋さんなのかよくわからないひと」として、日々「秘密」な任務に携わっているが、実際何をしているのかわからない。
 
趣味はベースを購入すること、特技はベースを並べて鑑賞すること。

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THE 清水 聖一